二重人格神様~金と碧の王~

息を飲んだ。思い空気を肺に取り込み、彼を見上げる。


「海鈴さん…最近、会ってないな…って。なにかあったんですか?」


探るような言い方だったかな?私の言葉にグレンさんは、あからさまに不機嫌な顔つきで目を細めた。


「アイツに会いたいって?俺じゃ…嫌ってか?」


「ち、違います…そう、じゃなくて…」


振れていた手を離し、グレンさんは私から顔を反らした。唇を軽く噛みしめ、そのまま背を向ける。


「なら、なんだよ…」


「海鈴さんの力…弱っているんですか?」


その言葉にグレンさんは振り向く。何かに驚いた顔をし、私を見下ろした。



「お前…どこまで知っているんだ。俺と海鈴の繋がりのことを」


「それは…あの、わたし…」


私が知っていることはグレンさんにすべて話した。力を蓄えなくてはいけない事、グレンくんから聞いた事…すべて。


そう、すべてを話終わったあと、グレンさんは何も話さなかった。わたしも何を言ったらいいか、わからなくて言葉を出さない。


お互い、黙ったまま。視線を泳がせグレンさんを伺う私とは対蹠的にどこか一点を見つめ続けたまま。


どのくらい経過しただろうか。長い長い沈黙を最初に破いたのはグレンさんだった。



「いのり?」

「…は、い?」


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