二重人格神様~金と碧の王~
「さっき、様子がおかしかったのは、この事か」
「…はい」
「確かに、海鈴の力は弱ってる。それは事実だ。それによって、俺が表に出て行きやすいし、海鈴自身の意識も途絶えやすい。アイツの意識が途絶えると、俺を突然こっちに出される。それは、いのりがこの世界に来て頻繁に起こるようになった」
やっぱり、そうなんだ。グレンくんが言った通り。
「どうして、そんなに海鈴さんの力が弱っているんですか?その…前に海鈴さんは…その…私から力を貰えるって言っていたのに」
「さぁ…俺は…違うんだけどな。いのりに触ると、力が溢れてくる…もしかしたら、俺がいのりから力を貰い過ぎて、アイツの力が弱ったのかもしれない」
「……」
返す言葉は出てこない。だって、グレンさんとあれこれしているのは事実だ。って、こんな真剣な話をしているのに、何を考えているんだろう!
赤くなった頬を隠すように俯くと、それを見たグレンさんが呆れたように口を開いた。
「なに赤くなってる。大事な話をしているんだ」
「わ、分かってます」
「なら、その顔をやめろ」
銀色の髪をかきあげ、そのまま腕を組む。
「それで…話を戻すが、裏である俺はいらない。速く海鈴を出せって…グレンが言ったのか。裏と表が反転しないうちに」
「……あ」
「まっ、そういう事は慣れてるから、いいけど…」
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