二重人格神様~金と碧の王~
「おま…なんで、泣いて…」
「だって…わたし、その…」
「大丈夫だ。海鈴の力が戻ったら、出てくるから。それまで、いい子にしてろ。そんな泣かれたら…困る」
「ごめ、ん…なさいっ」
分かっているけど…会えない寂しさを考えるだけで、なんでこんなに涙があふれるの?すぐに会えるはずなのに…わたし、きっと…グレンさんの事、大好きになってしまったんだ。
涙を流す私を、グレンさんは困った顔で背中を撫でる。子供をあやすような優しい仕草は逆効果だ。
その夜、私はずっと泣いていた。そんな私をグレンさんは黙ったまま抱きしめ傍にいてくれたのだ。
思うことは沢山ある。でも、どう言葉にしていいかわからなくて、寂しくて、切なくて…辛い。
それなのに、私に触れる手は酷く優しい。
それがより一層、はかなくて…
苦しかった。
。