二重人格神様~金と碧の王~

そして…手で腹部を触りゆっくりと伺うと、そこには鋭利な剣先。

血の気が一気に引いていくと同時に身体を何かが伝い床に広がっていく感覚がする。

「い、いのり!」

声が聞こえた時にはとてつもない激痛と眩暈に襲われ私は思わずその場に膝をつく。


慌てて近寄ってくるグレンさんの顔は見たことがないほど焦っていた。


「グレン…さんっ」


声がかすれ、だんだんとグレンさんの姿が歪む。あぁ…わたし、ここでいなくなってしまうのかな…


そんなの…嫌だな…だって、彼らと離れたくない…のに…。


「いのり!何かいえ!何してんだよ、馬鹿!俺達は人間なんかより強いんだ…かばう必要なんかないんだよ!!」


そんな事…言われても…


「だって…身体がかってに動いたから…」


「そういう問題じゃない!」


「わたしだって…守りたい…守られた、ぶん…守り…たい、ん、だ…も…ん」


だめだ…だんだんと、声を出すものつらくなってきた…。


床に手をつくと、絨毯が私のもので色を変えていく。


「ふざけるな、それでお前がこんな事になったら意味がないだろ!」


「そう…ですね…ごめん…な…さい」


そんな事わかっている。分かっているけど…


「でも…グレンさんが無事で…よかった…」


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