二重人格神様~金と碧の王~


なんなの…いったい!彼の袖をギュウと握りしめ、その胸に顔を埋める。その時、脳内で声がした。


『どうして…そんな事を言うの?』

「…ぇ…」

『仕方がない。人間で…身体の弱いお前には、無理だ』

『そんなのいやよ!約束したじゃない!』

なに…これ。よく、お父さんによって見せられていた映像とは違うものが聞こえた。男女が激しく言い争っている会話。


なんだろう、これは…この声と会話…なんだか、聞いたことがある気がする。それは、ずっと、ずっと昔の記憶。でも…思いだせない…


「もう…だめ…」


プツリと、途端に意識と記憶が途切れる。同時に目の前が真っ暗になり、わたしはそのまま意識を手放してしまった。


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