二重人格神様~金と碧の王~

「……っ」

身体中が熱くなった。

やっぱり…あれは違ったんだ。グレンさんは私の事を大事にしてくれている。そう思ったら、また違う感情が浮かぶ。

グレンさんに、触れたい…

「グレンさん…っ」

顔をあげ、頬を赤くする彼の頬に手を当てる。重い身体を起こし、その唇に口付けると彼は驚いたように私をみた。

「…おまえ…具合が悪いんだから…そういう事はだな」

「だって、グレンさんが嬉しいことを言うから」

「いや…だけど…」

「夢をみて恐かったの」

もう一度唇に触れ、そのまま至近距離でグレンさんを見つめた。

「あの世界で、沢山のモノをみた。その中で、グレンさんと海鈴さんは私の事が嫌いだって…弄んでいたって言われたの」

「…」

「信じていたのに、色々なものを見て…卑屈になっていたの。もう駄目なんだって…だから、そう言ってくれて…嬉しいのっ」

あぁ、また、身体が重くなってきた。

熱もあるようで、ないような…分からない。覚醒したせいなのか、グレンさんの言葉のせいなのか。

「だから…もっと、聞きたい。もっと言ってください」

「いのり…」
< 466 / 513 >

この作品をシェア

pagetop