二重人格神様~金と碧の王~

もう駄目だと思った。やっぱり、グレンさんからは逃れられない。

こんなに身体が重いのに、わたしは彼を求めている。彼にもっと触れて欲しい。

触れられなかった時間以上に触れて欲しい。もっと名前を呼んで欲しい。

「ぐ、グレン…さんっ」

「いのり…もっと、力抜いて…」

わたしを見て。私ももっと、グレンさんを見ていたい。

その日の夜はとても長かった気がする。


体調とグレンさんが与える快感に別の意味でおかしくなりそうなほど、溺れてしまった。






***



その日を境に、私は深界で過ごした。おかしな事に、私が深界に来てから来る気配は一向にない。


連れ戻されるのが嫌だったから、それはそれで良かったが…身体の不調は悪くなる一方だった。


「ちょっと…大丈夫…?」

「はぁっ…うっ…」

恥ずかしい事ながら、今度は吐き気が止まらなく、起きている間の半分はトイレから出る事は困難な状態。

アレスやフェイランさんがその度に背中を差すってくれるもの、完全に和らぐことはない。

神様と言えど、男の方にそのような場所を見られるのは恥ずかしいが、なんとも思わない、いや、思えないほど苦しい。


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