二重人格神様~金と碧の王~
そうなのかな。そんな事を言い続けて、もう何日経過しているんだろう。
「…もう…疲れちゃっ…た、よ」
以前のように嫌な夢を見ることはないけれど…その分、だんだんと悪化する具合に心身ともに壊れてしまいそう。
その灯火が消えてしまえば、どんなに楽なんだろう。そんな事も考えちゃう。
「そんな事をいうな」
ベッドに座り、私の手を握る。そのまま両手で包み微笑む。
「この前、言っただろ?天界を案内するって。空界ってところに綺麗な湖があるんだ。許された者しか入れない神聖な場所。そこに行こう」
「…ん」
「あと、人間界にもだ。シャカの娘なら、誰も怒らないだろう」
「…は、い」
「お前が人間として育った場所を見てみたい。俺は、俺としてあそこには行った事がないから」
「…う…ん…」
「約束だからな」
握られた手に、口付けを落としそのまま私を見つめる。その瞳を見ていると、どうしてだろう…私の瞳から涙がこぼれた。
「いのり?」
だらしなく零した涙を拭う力もない。頬を伝い続ける涙が首筋を流れ、寝具に染み渡った。
どうして、どうして、だろう…グレンさんの言葉は嬉しいのに、とても辛い。