二重人格神様~金と碧の王~
手をかざせば、硬く閉められた枷が落ち、扉があく。その先には予想通り、グレンがいた。

「遅かったじゃないか。来るのを待っていたよ」

「…あぁ…」

腕をくみ、背後の男に視線を送ると、男は頭をさげその場をさる。残されたシャカとグレン。どちらも口を開こうとはしない。視線を絡ませ、お互い探るように様子を伺うと、絶えかねたようにグレンが言う。

「いのりを…助けてほしい」

「…ほう、唐突に本題にはいるのか」

「当たり前だ。今、アイツがどんな状況か分かっているんだろう?」

シャカは組んでいた手を離し、そのまま腰に手をあて、ため息をはく。

「分かっているとも。いのりの力が弱っている事。その灯火が、今にも消えそうなこともだ」

「それなら、なんで…俺が来るまで何もしないんだ」

「何もしなかったんじゃない。何も出来ないんだ…同じ力を有していると言う事は、私の力はいのりには効かない。だから、どう嘆いても私にはどうする事も出来ない」

やけにあっさりしている。どうでもいいのか…そうとも捉えられる態度にグレンが顔をしかめる。

「それ、だけ…なのか?」

「仕方が無いが私には何も出来ない。お前は私に助けをこうして来たのだろうが、答える事は出来ない」

「……」

「それより、グレン?聞きたいことがある。最後に海鈴と入れ代わったのはいつだ?」

「え?」

目を細め、少し挑発するかのような口調にグレンは口を閉ざす。少し動揺しているのだろうか、シャカから視線を反らした。

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