二重人格神様~金と碧の王~
何かを考えるように目を閉じ、そのまま黙った。どのくらいの沈黙が経過しただろうか。

口を先に開いたのはグレンだった。

「わかっている。そんなこと…」

「…浅はかな答えだ」

「あぁ…」

「もう、どうする事も出来ない。出来るのは、灯火が消えるのを」

「本当に、手はないのか?」

シャカの言葉を遮るように言い、その場に膝をつく。

「頼む…いのりを助けて欲しい」

「…無理だと言っただろう…」

「なんでもする」

「……」

「今の俺は、いのりの為なら…何でも出来る」

頭をさげ、必死に訴えるグレンにシャカは言葉がでない。あのグレンが…女のために、ここまでするのか。

そう、考えていた。

だが、シャカの答えは変わらない。黙ったままグレンに背をむけ、そのまま立ち去ろうとすると、小さく囁かれた声にその足がとまった。

「こんな世界…クソくらいだ…って、思っていた」

「…え?」

振り返ると、グレンは顔をあげる。

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