二重人格神様~金と碧の王~
「私に、なにかようですか?離してください!」
胸元を強く握りしめて、顔だけ振り返り彼を睨むと、彼は肩を揺らし笑う。
「別に、暇つぶしだれど」
「ふざけないで!離して!」
私にあんなことをしておいて!彼の腕から離れようともがけば、そっと耳元で囁く。
「暴れるなよ。アレスの部下に不振に思われる。いいのか?フェイランに海鈴には内緒だって言われたんだろ?不振に思われたら、もちろんアイツの耳に入るのも遠くない」
「な、なんでそれを」
「わかるさ。みんな、海鈴が大事だからな。あ、それより、昨日俺を避けようとしたみたいだったけど、意味がなかったみたいで、残念」
「さ、最低」
「お前に言われたくない。お前だって、フェイランに俺のこと聞いたんだろう」
それは、聞いた。だって、意味のわからないことばかりだったから。
暴れるのをやめ、正面を見る。
「無言ってことは聞いたのか。まぁ、聞いた所で俺には関係ないけど」
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