[完]バスケ王子に恋をして。
「なんで……赤織くんのこと春樹って呼んでるの?」
不思議そうに私を見つめる友絵ちゃん。
「え?何でもないよ?」
私は笑ってなんとかごまかした。
ーピーッ
試合が始まった。
最初はお兄ちゃんのドリブル。
「パパ頑張れー!!」
隣で美姫が一生懸命応援している。
お兄ちゃんは3ポイントから投げて見事ゴール。
「イエーィ!!パパ最高♪」
隣に座っている美姫はテンションが上がっている。
次にボールが渡ったのは海斗。
海斗の足を見てみるととても痛々しく包帯とテーピングが巻かれていた。
「海斗……」
でも海斗はめげずにドリブルをして得意のダンクシュートで点を飾った。
やっぱり海斗からバスケを取るなんて何も残ってないよ……。
そんなことを思っていると泣けてきた。
次にボールが回ったのは……春樹。
ーダンダンッ
私は目を閉じて耳を澄ます。
ーダンダンッ
明らかに違うドリブルの音……。
これは確実に進化している……。
ドリブルの速さが違う……。
前より確実にスピードが上がっていて自分の世界にボールを引っ張っている。
基本お兄ちゃんと春樹、海斗の3人はパスをしない。
自分から勝負を賭けていくんだ……。
ゆっくり目を開けて春樹を見ると明らかに以前より動きが違う……。
ねぇ……あなたはいつの間にそんなに進化したの?
でも……
ーキュッ
「あっ……」
ステップは変わらない。
私が一番好きなステップは……だからタイミングがわかるんだ……。
これだけは変わらない……。
「いけっ……」
ーシュッ
春樹の放ったボールは綺麗に円を描いてゴールに吸い込まれた。
「よっしゃ!!」
私は相変わらずガッツポーズをする。
私の知っているところ……ちゃんとあるよ……。
私にしかわからないよ……。
だって……あんなにあなたの練習を見てきたんだから……。
公園で毎日練習してるんでしょ?
わかるよ……そんなの……春樹だから。
シュートを入れた後のクシャッと笑う顔。
それも全然変わらないね……。
やっぱり……私春樹が好きだよ……。
今までずっと春樹のバスケを見るまで思い出せなかったけど……あなたのバスケを見ると……この気持ちに辿り着くんだよ……。
春樹はみんなを幸せにできてるよ……
「夢……叶えてるじゃん……」
次は私の番だよ……?
そう思って私はスカートをギュッと握り締めた。
不思議そうに私を見つめる友絵ちゃん。
「え?何でもないよ?」
私は笑ってなんとかごまかした。
ーピーッ
試合が始まった。
最初はお兄ちゃんのドリブル。
「パパ頑張れー!!」
隣で美姫が一生懸命応援している。
お兄ちゃんは3ポイントから投げて見事ゴール。
「イエーィ!!パパ最高♪」
隣に座っている美姫はテンションが上がっている。
次にボールが渡ったのは海斗。
海斗の足を見てみるととても痛々しく包帯とテーピングが巻かれていた。
「海斗……」
でも海斗はめげずにドリブルをして得意のダンクシュートで点を飾った。
やっぱり海斗からバスケを取るなんて何も残ってないよ……。
そんなことを思っていると泣けてきた。
次にボールが回ったのは……春樹。
ーダンダンッ
私は目を閉じて耳を澄ます。
ーダンダンッ
明らかに違うドリブルの音……。
これは確実に進化している……。
ドリブルの速さが違う……。
前より確実にスピードが上がっていて自分の世界にボールを引っ張っている。
基本お兄ちゃんと春樹、海斗の3人はパスをしない。
自分から勝負を賭けていくんだ……。
ゆっくり目を開けて春樹を見ると明らかに以前より動きが違う……。
ねぇ……あなたはいつの間にそんなに進化したの?
でも……
ーキュッ
「あっ……」
ステップは変わらない。
私が一番好きなステップは……だからタイミングがわかるんだ……。
これだけは変わらない……。
「いけっ……」
ーシュッ
春樹の放ったボールは綺麗に円を描いてゴールに吸い込まれた。
「よっしゃ!!」
私は相変わらずガッツポーズをする。
私の知っているところ……ちゃんとあるよ……。
私にしかわからないよ……。
だって……あんなにあなたの練習を見てきたんだから……。
公園で毎日練習してるんでしょ?
わかるよ……そんなの……春樹だから。
シュートを入れた後のクシャッと笑う顔。
それも全然変わらないね……。
やっぱり……私春樹が好きだよ……。
今までずっと春樹のバスケを見るまで思い出せなかったけど……あなたのバスケを見ると……この気持ちに辿り着くんだよ……。
春樹はみんなを幸せにできてるよ……
「夢……叶えてるじゃん……」
次は私の番だよ……?
そう思って私はスカートをギュッと握り締めた。