みどり姫
◎クーベルバシク
 アザルディーン第一の版図を誇る大国。
 尚武の国。別名『南の矛』。ただし、無闇に戦を起こしたりはしない。ここ百年間、内乱はあったが他国との戦争は無い。その内乱故に直系王族が著しく減ってしまったのはクーベルバシクにとって大きな損失であった。
 他国との戦争が無いのはダラ・スーチェアで行われるシャンタル祭に負うところが多い。
 ただし国民は平和ボケしていない。十六歳から二十歳まで男子に、十八から二十歳まで女子に徴兵制度がある。そこで選ばれた者のみが軍人になれる。軍人になる事は非常に名誉な事である。
 豊かな穀倉地帯と良港を有するのはダラ・スーチェアと同じ。米ではなく小麦を栽培している。主食は薄く焼いたパン。
 王族貴族の男性は膝までのズボンに靴下をはいて踵のある靴を履く。ただし、軍人は王族貴族でも踝までのズボンに長靴をはく。
 王族貴族の女性はコルセットで身体を締め上げ、ドレスを着る。朝、昼、夕、夜、四回着替える。
 主な輸出品は小麦、ガラス細工、魚、茶
 輸入品は香辛料、羊毛
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