魅惑のハニーリップ
「おっ  優子ちゃんに遥ちゃん! 久し振りだね。今日は来てくれてありがとね」

 恭哉くんと私たちは、去年に入社した……一応、同期ってことになる。
 といっても、恭哉くんは特殊な立場なんだけれど。

 実は去年まで恭哉くんもうちの販売促進部にいた。
 だから、私や優子ともそれなりには親しい。

 そして、彼は少しだけど私が恋心を抱いた男の人――
 それも今となっては昔の思い出になっているけれど。

「恭哉くん、久し振り。うわぁ~! 恭哉くんも爽やかでカッコいい ね~!」

「よかった。ありがと」

 優子が褒めた通り、今日の恭哉くんはお世辞ではなく見違えた。
 普段もカッコいいのに、いつもの倍はカッコいいと思う。

 その姿は新郎用のグレーのタキシードに身を包んでいて、まるで王子様みたいだから。
 たぶん、女の子なら誰でもそう思うんじゃないかな。
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