魅惑のハニーリップ
「宇田さん、大丈夫ですか?」

「え?……なにが?」

「だって、すごい疲れてるんじゃないですか?」

「よくわかったね。正直言うと疲れてるかな」

 私が心配そうにしてるのを誤魔化すように、宇田さんはわざとヘラヘラと笑ってみせた。
 疲れてそうな顔かどうかなんて、誰だってひと目見ればわかるのに。

 特に私は宇田さんをいつも見ているから、彼が今、体力的にも精神的にもひどく疲れているのは明らかだった。

「目の下にクマができてますよ?」

「え? マジ? そりゃ、せっかくの男前が台無しだな。って、自分で言っとこ」

 宇田さんは私に心配させないように、軽く受け流すつもりなのだ。

「大丈夫だよ、そんなに心配しなくても。こんなの、今に始まったことじゃない。今までだってこれくらいハードに仕事したことはあるから」

「でも……」

「俺、体力には自信があるんだ。それに……遥ちゃんの顔が見られるから大丈夫」

「え?」

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