狼系王子とナイショの社内恋愛
「いえ、私は……どちらかというとこの金子さんが結城さんに興味津々みたいでずっと結城さんの話をしてて。
ね、金子さん」
「そうなんですよー。結城さんと話してみたかったのに、先週の飲み会で二次会に行く途中でどっかに消えちゃうからー」
「ああ、すみません。急用思い出したので。
一応出席とは言ったんですが、カラオケについてから人数数え直すだろうし問題ないと思ってそのまま抜けたんです」
「そうなんですかー。まぁ、でも来ても総務課のお姉さま方の餌食になるだけでしたしね。
結城さん、一次会の時うんざりした顔してましたよー」
笑顔でハキハキとそんな事を言う金子さんに、結城さんは、バレてましたかと笑って返す。
平気でそんな事を言う金子さんにも呆れを通り越して感心するけど、それに乗っかる結城さんもすごいと思う。
冗談だとしても、そんなの間違って“総務課のお姉さま”が聞いてしまったらマズイと思うけど、それは私の考えすぎなのかな。
私がまじめというよりも、このふたりの倫理観というかそういうものの問題に思えるけど。
まぁでもそういうのが許されるキャラなのかと苦笑いを浮かべていると、結城さんに名前を呼ばれた。