狼系王子とナイショの社内恋愛
「あ、はい」
「ずっと俺のそば見てますけど、食べたいなら今のうちにどうぞ」
「え……あ、違います。すみません、ちょっとぼーっとしてただけで結城さんのたぬき……きつねそばを狙ってたわけではないんですけど。
ところでそれ、なにそばですか?」
今気づいたけど、ゆうきさんのおそばの上には油揚げとかき揚げ、そしてえび天まで乗っていた。
なんていうジャンルのおそばになるんだろう。
こんな豪華なおそばがこの食堂にあったっけと不思議に思いながら見ていると、隣の金子さんも、なんですかそれー!と結城さんのおそばを見つめる。
「頼んだのはたぬきそばなんですけど、おばさんが親切で乗っけてくれたんです」
「えっ、私一度もそんな親切受けた事ないんですけどー。先輩は?」
「私もない……っていうか、ほとんどの社員がないんじゃない?
結城さんきっとおばさんのお気に入りなんじゃないですか」
「えー、ずるいー。私明日たぬきそば頼んで、昨日結城さんには乗っけてたじゃないですかーって同じサービス要求します」