こっち向けよ
「…では、挨拶も済んだことだ、本題に入らせてもらう。」
お祖父様の言葉に、両家とも笑みが剥がれ落ちたように、無表情になった。
ん?時任グループからしたら良い話なんじゃないの?
「うちの舞と、時任グループのご子息を、高校卒業と同時に結婚することを決めた。…異論はないな?」
大ありです!
時任社長は胸を撫で下ろしたように見えて、変なのって思った。
「会長、それでは舞の気持ちはどうするおつもりですか?」
あくまで冷静に、パパはお祖父様に問う。
「…あぁ、舞から聴いたのか?あの時は、自分の相手は自分の目で見定めたいとぬかしておったが、儂の目に狂いなど在るはずがないであろう?無礼も弁えずに席を立ち、あの場から逃げたお前に拒否権など無い。」
最後は私に眼力でねじ伏せるように言った。