トイレキッス
「屋上、ですか?」
「うちの部の練習場所は屋上なんよ。部室はご覧のとおり物置状態やけん。いま部長や他の部員たちも、みんなそこにおるから。おい、淵上。それくらいちゃんと教えといたれや」
「だって聞かれなかったんだもの」
天井を見つめたまま、淵上は答えた。
「すまんの。こいつちょっと変わっとるんよ。じゃあ、とりあえず行こうか」
「あ、はい」
二人で部室を出ようとすると、淵上が声をかけてきた。
「三田村君、効果音のテープの話はどうなったん?」
「あ、そうか。忘れとった」三田村は頭をかいた。「それじゃあ、麻見君、先に屋上行っといてくれるか」
「わかりました」
洋平は、部室を出た。