エンドロール


呆れた。大人の余裕なのか何なのかは知らないが、この状況で流暢にコーヒーを嗜むことがでいる。高城さんもコーヒーのおかわりを薦めて来るが私には到底そんな気分にはなれなかった。


「おそらく小宮はどこかに研究内容を隠している。」

コーヒーを一口啜り、話が戻された。

「なんでそう言い切れるの?」

「勘だ。」

ここにきてまさかの勘という答え。

鳩に豆鉄砲を食らったような気分だ。

「仮にどこかに隠しているとして、だとしたらいったいどこに?」

「さぁな。だけど、その研究内容は喉から手が出るほど欲しい人間はいくらでもいる。それに、それが見つかれば国がひっくり返るほどの衝撃になるだろうな。」

だからこそ御堂の手に渡ったらだめだ。御堂だけじゃない。これはこれ以上誰の目にも触れさせてはいけないパンドラの箱だ。開けば必ず誰かが不幸になる。

「だけど、そもそも御堂はなぜ不死の研究にそこまで熱を上げているのかしら。」

命の犠牲もそうだけど莫大な資金も必要なはず。

そこまでして薬を完成させてどうするつもりなのだろう。

「知らん。研究者様の考えることはオレにはわからん。」


結局ここで仮定の話をしていても仕方がないということね。



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