エンドロール
「お前が無事でよかった。」
美紅の頬に手を伸ばし、指で触れた。温かい感触がちゃんと無事に戻ってきたのだと実感させてくれる。
「どうした?」
美紅がなぜか驚いた表情をしている。
「いや……別に……。」
何か変なことを言っただろうか。
自分のさっきまでの行動の記憶を遡ってみるが特に何かした覚えはない。
「あのね私、まだやらないといけないことがあるの。」
今度は真剣な眼差しでこちらを見据える。
「やらないといけないこと?子どもを助けるんだろ。けど、まだ手札が足りないから動くに動けんだろ。」
「違うわ。いや、違わないけど。施設から逃げるときにトシに頼まれたのよ。薬を調べてくれって。」
「薬?なんのことだ。」
あまりにも急な話で言っている意味がわからない。
それを汲み取ったのか美紅が自分のポケットから何か取り出した。