エンドロール
「オレがこの後予定があるからな、一人で登校させるわけにはいかんだろ。」
「いや、そうじゃなくて。」
「なんだ。」
「いや、いい。」
何言っても不毛な気がしたのでそれ以上何も言わなかった。
「そうか。しっかり勉強してこい。夕方また迎えに来る。」
はぁとため息をついてから見送られるまま車を降りた。
私は今、学校の校門を目の前にしている。
だけど、始業ベルがなるには早く、校舎の壁の真ん中に備え付けられている時計は7時30分と知らせている。
また、部活の朝練なのだろう。どこからか野球部が練習している声が聞こえて来る。
まだ人気の少ない校舎を眺めているとさっきまでのことがまるで夢だったのではないかと錯覚させられるくらいに静かで平和そのもののように感じた。
私にはもう純粋に高校生ライフを謳歌するチャンスはもうないだろうなと溜息をつきながら、仕方なく教室に向かうことにした。