エンドロール



下駄箱で靴を上履きに履き替えていると鞄の中で振動する音が耳を掠めた。


確認してみると、トシからのコンタクトであった為、耳にインカムを装着した。


そのまま教室には向かわず、屋上へ向かいながら着信を取る。


「はい。」


「薬のこと何かわかったか。」


早朝からいきなり連絡してきたかと思えば、おはようの一言もなく、単刀直入に要件を話し始めた。


「まだよ。今、社長の伝手で調べてもらっているところ。」


トシの状況が状況なので特に触れない。


「そうか。だったら悪いけどちょっと至急もう一つ調べてほしいことがある。」

「なに?」


「火灯のことも調べられるか?」


「火灯ってあの無愛想なメイドの?」


「あぁ。プロフィールや過去の経歴とか何でもいい。できるだけ情報を集めてほしい。」

「わかったわ。」


屋上に着くとすぐに鞄から小ぶりのパソコンを取り出して膝の上に置いて操作する。


「あと、なんらか病気を患っているはずなんだ。それも一緒に調べてもらえると助かる。」

「もしかして例の薬も彼女の?」

「まぁ、そんなとこだ。」


今、薬の出所を言ってしまうのだったら最初から勿体ぶらずに言えばよかったのに、あの焦らしはなんだったのかと代わりに溜息として吐き出す。



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