エンドロール



今になって言ってきたということは、何らかの確証を得ているのか、はたまたそうこう言ってられない切迫した状況にあるのか何かあったのだろう。


「彼女何かあったの?」


「まだわからない。」


わからないから調べて欲しいと頼みこんでいると言っているような気がしたのは私の性格が捻くれているせいだろうか。


「とにかく、調べてみるわ。」


「助かる。」


「ねぇ、子ども達の様子はどう?リンちゃんは怯えてない?」

「さぁな。」

「さぁなって…。」

「ただ、言えることはガキはガキなりに色々考えていやがる。

だけど、なんでそんなことあいつらが考えないといけない。

悪いのは大人だ。大人の事情でこんなところにいるんだ。ガキに罪はねえ。

こんな捻じ曲がった環境のままだと捻じ曲がった大人になりかねない。

誰かがちゃんと導いてやらないと。」

「そうだね。」


電話越しから聞こえてくるトシの声だけでもこれからが大変だということを物語っていた。


「ごめん。」

「なんでお前が謝るんだよ。」

「別に。」


今、危険を承知で最前線で真実を追っているのは間違いなくトシ。


< 289 / 319 >

この作品をシェア

pagetop