エンドロール
「あぁ。夕べ園長に正体ばれて、抜け出した。今さっき逃げ切ったところだ。」
「はぁ!?!?!?」
「……うるせぇ……。」
驚きでつい大きな声を出してしまった私に対して電話繰りからでもわかる本気でうざそうな声でトシがカチンとしているのがわかった。
「…ごめん…。」
トシの話はこうだ。
昨日、子どもたちが寝静まった後、高城さんとインカムで連絡とっていたらしい。
そこで、小宮のことを聞かされた後、メイドの火灯からの伝言で園長から園長室に来るようにと呼び出されたとのこと。
そこで私が地下室に潜入して機密事項を持ち出したことからトシの正体も暴かれたというわけだ。
さすがにそこまでいくと誤魔化すことはできず、決死の思いで脱出したらしい。
つまり追いかけっこしている間、私は私が暢気に寝ていたというわけだ。
「別に大したことない。こんな修羅場今までの任務に比べたら大したことねぇよ。」
今までどんな死線を潜り抜けてきたのだろうか。お前は兵士かとツッコみそうになった。
「で、トシは今どこにいるの。奴ら、必ずトシのことも捕まえに来るわ。早く安全な場所へ逃げた方がいい。」
「わかってる。だけどまだやることがあるんだ。」
「やることって何よ。」
「野暮なこと聞くなよ。」
「意味わかんないんだけど。」
「説明は後でするから、火灯のことは頼んだぞ。」
そう言って、電話が一方的に切れた。
「…もう…なんなのよ……。」
そして、タイミングを図っていたかのように始業を知らせるベルが学校中に響き渡らせた。