エンドロール



「せんせぇ。私だってちゃんと考えてるよぉ。お母さん呼ぶなんてひどいなぁ。」


いつもより数倍甲高い声に上目遣い。少し目に涙を溜めて瞳を潤わせる。

安い小芝居。自分でやっておいて吐き気がした。


「へぇ…すごいね…。君でもそんな顔できるんだ。なんだか冷めた目をしているからてっきり罵倒されるか冷たくあしらわれるかと思っていたよ。」

一体、なんなんだ。この男は。

「バカにしてるんですか。」

「君こそ教師をなめてかかると痛い目みるよ。」

さっきまでとは違う。冷たく低い声。不敵に笑うが、目に一切の光がない冷たい目。

一瞬で背筋が凍った。

この男に関わってはいけない。この感覚どこかで感じたことがある。

そう。社長に初めて会った時のあの感覚に似ている。

「へ、部屋もだいぶ片付いたみたいなので私は教室に戻ります。」

私は逃げるように社会科準備室を後にした。





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