エンドロール
「弘原海。このままだんまり決め込むつもりならやめておいた方がいい。うちの医者は光を浴びれない人間の治療をも引き受けたりするいわゆる闇医者だ。これがどういう意味かわかるか。」
つまり、弘原海京華を生かすも殺すも社長次第というわけだ。
「卑怯だぞ。」
社長の一言で弘原海の顔色が一変した。
鋭い目つきでこちらを睨みつけてくる。
「卑怯?そんなのオレにとったら誉め言葉だな。お前が目の前にしてるのは善良で安全な慈悲深い神父でも正義感溢れる警察でも何でもない。社会的に見たら悪だ。お前の返答次第で弘原海京華を今すぐ闇に葬る事だってできるがそれでも口を開かないでいられるか?」
社長は弘原海の威嚇にも動じず、むしろ口角を上げて不敵に笑い、挑発する。
「京華は関係ない。何も知らないんだ。京華に罪はない。」
たくさんの人間の人生をめちゃくちゃにした張本人の言葉とは思えないような発言。
「それをあなたが言うの?一体何人の罪なき子どもが犠牲になったと思っているの。」
自分の妻はダメで、他人の命なら良いなんてそんな理屈通るわけない。
どうしても聞き流すことはできなかった。
「美紅。落ち着け。」
冷静さを保っていたけれど、小宮の発言によって一気に頭に血が上る。
社長の抑制する声がなかったら言ってやりたいことを一気に暴発させて捲し立てて言い放っていただろう。
だけど、頭は冷静のようだ。一度深呼吸をして心を落ち着かせる。