エンドロール




「弘原海さん。お願いします。これ以上悲劇の子どもを増やしたくないんです。それにあなたにも。奥様の京華さんの為にもこれ以上罪を重ねないでほしい。」


「……………。」


ここまで言っても弘原海には届かない。

だったらそっちがその気ならこちらにも考えがある。


「弘原海さん、タダで教えてくれとはとは言いません。」


私は情報屋だ。情報屋らしく情報で戦えばいい。


「弘原海さん、マキちゃんは生きています。」

「え?」


言葉にしなくてもその表情から信じられないという心の声を簡単に読み取れる。

それにはったりだと疑うのも無理はない。

現に弘原海は宇都宮マキ殺害の容疑でここに収監されているのだ。

被害者が生きているならこんなところにいるのは一体何なのか。

それこそ御堂の掌の上で踊らされていただけになってしまう。



「まさかそんな…。私はこの目で確かに見たんだ。マキが苦しみながら息絶えていくのを。手がどんどん冷たくなっていく感覚は今でも忘れられない。だから、そんなことありえない。」


弘原海が言っているのは不死研究の時のことだろう。

不死の研究はあとにも先にも未だ一回のみしか行われていない。

その時のことを言っているのだろう。





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