「視えるんです」



なんだかんだで、私が手伝ったことは何一つなかった。

そばで見てるだけ、それだけだ。

先輩は先生のそばで子供たちと話したりしていたけど、私は一人、蚊帳の外。


子供に話しかけてみようか、と近づいてみたこともあったけど、何故か怖がられた。
あり得ないくらい逃げていった。

『霊に逃げられるとかどんだけなんだ』って先生に笑われ、『ある意味凄い』と本田先輩に驚かれ。
か・な・り、複雑な気分だった。


……なんで逃げてくのかなぁ。
そんなに私、怖い顔してたかな?

先生みたいに優しく話しかけてみたつもりだったんだけどな……。


と、悲しい気分を引きずったまま、先生の車は自宅前へと止まった。


< 104 / 214 >

この作品をシェア

pagetop