「視えるんです」
「お父さんとお母さんに、会いたいよね」
「……うん」
「でも、おばあちゃんのおうちにも居たいんだよね」
「うん。だっておばあちゃん、ひとりだから……おじいちゃんがいなくなってから、げんきがないって、おかあさんがいってたから……」
「そっか。チエちゃんは優しいね。 おばあちゃんのことが、大好きなんだね」
チエちゃんの言葉に耳を傾け、優しく頷く半沢先生。
先生は、言わないけれど……きっと多分、チエちゃんのお父さんとお母さんも……。
「おじさんね、おばあちゃんに見せてもらったんだ。
チエちゃんが描いたおじいちゃんの絵、とってもそっくりだって言ってたよ。
おばあちゃん、その絵を見て頑張るよって言ってた。 ご飯いっぱい食べるし、いっぱい運動もするし、お友達といっぱい遊ぶって言ってたよ。
チエちゃんの絵を見て、元気出すって。
ありがとう、って言ってたよ」
先生は、言いながらそばの戸棚を開ける。
……そこには、立派な額に入った絵があった。
おじいちゃんの、絵だ。
先生の言葉の中で出た、チエちゃんの描いた絵……。
ハートマークがいっぱいで、絵の中のおじいちゃんは、とても優しそうに笑っている。
「おばあちゃんは大丈夫だよ。だからチエちゃんも、お父さんとお母さんのところへ帰ろうか」
先生が、そっとチエちゃんの手を掴む。