「視えるんです」
……先生の声に応えるよう、チエちゃんが笑う。
そして、おじいちゃんの絵を見たあと、家の外の方へと視線を移し……『バイバイ』と手を振った。
ゆっくり、ゆっくりと、チエちゃんの姿が消えていく。
「おじちゃんが、お父さんとお母さんに会わせてあげる」
とても優しい先生は、微笑みと共にゆっくりと目を閉じた。
会わせてあげる。 その言葉は、ホンモノで……霞んでいくチエちゃんの後ろに、ぼんやりと二つの影が現れた。
私には、ハッキリとはわからなかったけど……でもそれは、チエちゃんのお父さんとお母さんなんだろう。
消えゆくチエちゃんは、飛びっきりの笑顔で『ありがとう』と言い、先生に手を振った。
「……よし、終了」
ふっと息を吐き、先生は髪をかき上げる。
その後、私たちに声をかけることなく、おばあさんを呼びに行った。
……なんだか、不思議な気分だ。
退治屋、と言っていたのに、先生が今見せたのは退治とはまるっきり違う、温かいものだった。
この世に留まっていたチエちゃんを、先生は天国へと優しく送っていった。
……こんなことも、出来るんだ……。
これもまた、ゴーストスイーパーの仕事……。