恋愛のやり直し方
「気に入らなかった?」




「そんなこと無いです。凄く素敵な部屋です。でも……家賃払えないです」






「あぁ、そんなこと。それは心配しないで。ちょっと訳ありでね。格安提供できる」



ポリポリと頭を掻く立花さん。
なんとなく、歯切れが悪い。



「訳あり……ですか?」





不動産の『訳あり』っていうのは、あまり良い事ではない。






「綾が心配してるほどの事じゃないよ。ここはさ、俺が娘のために買い上げたんだけど、あっけなく必要なくなっちゃったってワケ」




「えっ……?」





娘のために部屋を買うって、立花さんの娘さんて一体いくつなのよ。






「綾、心の中の叫びがダダ漏れてるよ。ちなみに、娘は14歳中2。
俺、学生結婚だから。ちなみに出来ちゃった婚ね」


「あ……そうなんですか…」





14歳の子持ちには到底見えない。





「なんかさ、新しいお父さんと上手くいってないからちょっと息抜きの場所が欲しいって暗い声で電話してきたの。そりゃあ、心配してこの部屋を使えるようにって思ったんだけどーー」

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