恋愛のやり直し方
「どうぞ」
「うまそ!いただきます」
フワッと醤油の匂いが上がる。
満面の笑みを浮かべて箸をとる竜くんの顔を見てチクリと胸が痛む。
だって、この顔を曇らせることに加担してるのを彼は知らない
「綾さん、上手いです。おかわりあります?」
「あるよ。どんどん食べて」
「いえ、持って帰ります。坂下さんの雷が落ちた後食べたいんで」
「竜くん……」
あのね実は…と言いたいのを必死でこらえる。
ごめんね竜くん
「ところで、先生はなんで逃げ出したの?」
ガツガツ食べる竜くんにお茶を入れながら尋ねてみる。
すると、箸をコトンと置いて「うーん」と渋い顔をした。
「あ、いいよ。仕事のコト聞いちゃってごめんね」