不思議な“キツネ”ちゃん
信じられなくても
時間は無情にも過ぎていって。
葬式の日。
たけちゃんや仲の良かった人たちが
みんな集まって。
悲しい黒の服を身につけて。
京に最後の別れをした。
式のあと。
お母さんは私に
「京は居ないけど。私たちがいるから」
そう言ってくれた。
お父さんは
「京の分まで生きてくれ」
そう言ってくれた。
温かい二人の言葉に。
泣いてしまった。
でもやっぱり私は。
まだどこかで京はまだ生きてるって。
京が私と未来を残して逝くはずがない。
そう思っていた。