M√5

「夜、しっかり寝た?」


「はい」


「朝は? ご飯食べた?」


「……いえ。でも、朝はたまに食べない日もあるんで……」


まるで尋問を受けているかのように、淡々と事務的な会話が行われる。


「それはダメね……と言いたいけれど、仕方ないわよね。
 私もあるもの、そういう日」


うなづく代わりに、メロンパンを大きく噛じる。



「何か悩みとか……ある?」



ずばりと言い当てられ、残り小さくなったメロンパンをベッドの上で転がす。


慌てて拾い上げ、ベッドを軽く叩く。


意味ないと分かりつつも、メロンパンに息を吹きかけ、埃を飛ばそうとする。



「……図星ね。わかり易すぎる、七瀬さん」


クスクスと笑いながら、最後のマスに黒い石を置く。


なんと、盤上の全ての石が黒になった。

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