賭けで動く恋

広い庭付きの平屋の日本家屋の居間。

円卓に向かい合って座り温かいお茶の入った湯呑みに目を落として、来る途中から続く沈黙を淳さんが破った。

「嬉しかったんです」

唐突な淳さんの呟きに視線を湯呑みから上げれば、目を細めて愛おし気に私を見る淳さんがいた。

どうしてそんな顔で私を見るの?

「恵実さん」

「は……ぃ」

「愛しています」

真っ直ぐ合わせられた瞳には嘘を含んでいないような力強さがあって、その真剣な顔で自分には無縁な言葉を淳さんみたいな、世間一般でいういい男に告げられた衝撃に私は息をのんだ。

「…な、にを…言って…」

たどたどしく問う私に円卓を横にずらして私のすぐ前にきた淳さんは私の手から握りしめたままの湯呑みを取って円卓に置くと低い声をさらに低く響かせた。
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