賭けで動く恋

モデルの日じゃないのに急に来た私に淳さんはどう思うかな。
会えて少しでも喜んでくれるかな?

そわそわとたいして乱れてない着物と長羽織に触りながら待つ。

暫くしても出てこない淳さんに、もう1回だけチャイムを鳴らして出てこなかったら明日にしようと決めた時、中から「はーい」と女性の声が聞こえてきた。

心臓が嫌な音をたてる。

ガラガラと格子戸を横に引いて出てきたのは私と同じ歳位の、腰まである真っ直ぐ伸びた茶髪に二重のパッチリした大きな瞳をした可愛らしい女性だった。

出てきた女性は私を見た瞬間可愛らしい顔に似合わない険しい顔つきになった。

「貴女、もしかして加賀恵実さん?」

「そうですが………」

初対面の筈なのに剣を含んだ声音と、私とはまるで違う西洋人形みたいな容姿にたじろぐ私を、上から下まで目をやったその人は馬鹿にするように鼻で笑った。
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