封印戦慄映像
「ありがとう冬馬」


テーブルに置いていたグラスにワインが注がれていた。手に取り、ワインを口に含む。


――そういえば、朝からなにも食べていなかった……。


空っぽの胃袋にお酒が流し込まれ、カーッと体が熱くなった。


目の前では直子が冬馬の肩に、頭を傾け寄り添っている。視線だけは挑戦的な目をこちらに向けていた。


――意識しちゃだめだ。気を逸らそう……早く仕事を終わらせるのが先だ。


「陸也、そのチキン美味しい? 私も食べてみようかな。カルボナーラかなぁ、そのスパゲティも美味しそうだね」


「絶品だよ! 魅羅さん、最高の嫁さんだね。ほら、食べてみな」
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