ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】



俺たちの小指を噛み切った。

味わったことのない激しい痛みに悶える。

「ッ!! ア゛ア゛!」

「…………」

沙奈の声が聞こえない。

「沙奈!?」

彼女は木に寄り添うようにして、気を失っていた。

俺はとっさに探す。とても小さな、ふたつの残骸を。

「ない、ない……」

まっ暗な地面を、さまよう掌。

すると、奇妙な音がした。


グジュル―― クチッ――

バリバリバリッ!!


「え!?」

それは……咀嚼により、肉が崩れゆく音。そして、血が舌の上で波打つ音。

骨が歯で粉々にされ、口から洩れた血液をチュルリと吸いあげる音もした。

……そんな……。

「く、喰ってる……」


 ゴクッ――


「……っ!?」

磨理子はあっという間に飲みこんでしまった。俺たちの大事な身体の一部を。


フフフフッ―― フフフッ――


ハハハハハッ――


  ハハハハッ――


        ハハハハハハッ――

真夜中の公園に、高らかな笑い声が響き渡る。

今、やっとわかった。

前原ことみが震えていた理由を。


ハハハハハッー


     イ


ッ   クスクスッ―



       ポ


クックックックッ――


       ハァハッハッハッ――



 
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