ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】
「ねぇ、せっかくだからやってみようよ!」
目をキラキラさせながら乞う佑美。
俺は正直乗り気じゃないのだが……。
「どうする?」
由香里は困りながら、一番聞いてはいけないヤツに聞いた。
「いいんじゃね? どうせ、なにも起こらないんだから、すぐに終わるでしょ」
小泉はろくに考えず答える。
こうして、佑美の周りに5人が集まった。
「……だ、誰が一番最初の鬼になる? じゃんけん?」
ここへきて、場を仕切ろうとする佑美が急に弱腰。
「「…………」」
呪いのゲームなんて信じていないはずなのに、いざとなると誰も返事をしない。
俺も思わず地面を見つめてしまった。
「……じゃあ、俺が最初の鬼になるよ!」
川本くんが、殺伐とした空気を打破するように、手のひらを天高く掲げた。
……さすが!
タメなのに”くん付け”しちゃうのは、こういう所。
が、その度胸もさることながら、彼もこのゲームにバカバカしさを感じているひとりなのだろう。
すぐそばにあった大木に手をつき、余裕の笑みを浮かべている。
新品の時計をのぞくと、蛍光色の針は2時57分を示していた。
……たしか、始める時刻は3時3分。