ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】
――ザッザッザッザッ!
「ハァ、ハァ、ハァ……」
――タッタッタッタッ!
「ンッ……ハァ―」
とにかく無我夢中。
俺は沙奈の手を引いて、全力で走る。
指先は震えるし、唾液がなくなるぐらいに口の中が渇いていた。
ほどなくして視界に現れる、コンビニの明かり。
「あそこだ!」
小泉が叫ぶ。
道しるべのように白く照らされた場所に向かって、ただひたすら走った。
自動ドアが開ききるのも待てず、雪崩(なだ)れこむ。
「ハァ、ハァ、フゥ……」
まずは肺の中を酸素で満たす。
鼓動の高鳴りを鎮めるのに時間を要した。
「ハァ、ハッ! ァ……」
少し落ち着いて、俺はとんでもないことに気付く。
「ご! ごめん!」
繋いでいた手をパッと離した。
沙奈は頬を赤らめ、
「ううん……」
と目を伏せる。
それが恋の証ならうれしい。
だが、単純に走ったせいで体温があがっただけだろう。
「みんな、いるよな?」
次は、ここにいる全員を確認。
「1……2……3……4……5……、あれ!? 川本くんは!?」
「「……いない」」