ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】
ハッとして目を覚ます。
目覚まし時計の秒針の音が、まっ先に耳へ飛びこんできた。
「4時47分……」
外はまだ暗い。
目の前の沙奈と由香里は、睡魔に負ける前と同じ体勢で眠っている。
俺はもう一度、川本くんに電話をかけてみることにした。
「あれ……」
携帯の電池が切れている。
「おい、借りるぞ!」
「ンガッ~!」
いびきをかいている小泉から暗黙の了解を得て、テーブルに置いたままのスマホを手に取る。
と、さっき撮ったばかりの写真が待受画面になっていた。
6人全員で、楽しそうにピースサイン。
なぜか、主役を差し置いて、まん中に母が写っていた。
シャッターを押したのは、無理やり引っぱりだされた父だ。
すでに、立派な”楽しかった思い出”。
「フッ」
それに笑って、再び川本くんに電話をかけた。
《プ―プ―プ―。プルルルルッ……》
「お、かかった!」
《プルルルルッ……。プルルルルッ……》
『はぃ……、もしもし』
あきらかに寝起きの声。
『か、川本くん!? 今どこにいるの?』
……よかった……。無事だった。
『えっ、どこだここ……線路……? ぁ、駅がある』
『なーんだ、駅の近く? その様子じゃ大丈夫みたいだね!』
俺は話しながら沙奈の顔を見つめていた。
もちろん友達の無事に安堵したのだけれど、少しだけ恋心がザワつく。
『う~ん……でも、なんで……、線路で寝てんだろ』
『えっ!?』
そのとき!!!!
――パアアァァーーンッッ!