ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】
耳をつんざくほどの、電車の警笛が聞こえた。
『川……』
《プツッ……プーープーープー……》
『もしもし? もしもし!?』
俺は一度切って、またかけ直す。
《プープープー。……お掛けになったニンゲンは、現在手足ヲ失クシマシタ》
「う゛わあっ!」
なにげなく告げられた恐ろしい言葉に、思わず携帯を投げる。
「……う、う~ん」
それは寝ていた佑美の身体に当たって床に落ちた。
俺はパニックで耳を塞ぐ。
……あの声で……圏外のときにいつも聞くあの声で……。
《フッ八ハハッ八……ハァハッ八ッハッ……》
笑ってる。
不敵に、高らかと。
携帯は手から離れているのに、その声が脳天にまで直接侵入してきた。
「なに、この笑い声。誰!?」
目を覚ました佑美の声。
「あぁああぁあぁ……」
俺が答えを知る由もない。
《……フッハッハ八ッハッ……ツギハオマエダ!!》
確実にこの世の者ではない声に、背筋は凍りつく。
《プツッ。プーープーープーー》