ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】
ザザザザザッ――
たとえば、金縛りってあるだろ?
ズズズッ――
ザザザザザッ――
あれも疲労からくる全身の攣りだって科学的に解明されてるんだ』
……この……音は……?
『ぉ……おい、さっきから聞こえるその音、なんだ?』
『音って?
ズズッ――
ザザザッ――
……』
『なにかを引きずってるような音だよ!』
ズズズッ――
ザザザザザッ――
『……あぁ~、袋が足に当たった音だろ?』
俺と小泉の危機感には大きな差があった。
『ちげぇーよっ!! お、お前……うしろ、見てみろ』
『……うしろ?』
おそらく小泉は、なんの疑問も持たずに振り返ったであろう。
『な、なんだアレ……』
その細い声からしてわかる。
『どうした!?』
俺の背中をまた、冷や汗がつたう。
『道のまん中にゴミみてぇのがある。通ってきたとき、あんなのなかったのに。つーか暗くて、よく見えねぇな……』
『……ッ!』
俺には絶対の自信があった。
小泉の言う”ゴミ”は、昨夜川本くんの視線に反応した、得体の知れない黒い塊……、呪われし”遊び相手”だと。
『ダメだ! 近付くな! 絶対に!! あと、その塊から目を放すな! 多分”ソレ”は、見てない間に動くんだ!! ずっと見ていれば助かるかもしれない!!』
『早くて、なに言ってるかわかんねぇよ! 変なヤツだ……う゛わ゛あぁーー!」