ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】
《お前に手足ヲ失った人間ノ気持ちがわかるカ?》
『……うわ゛!』
息もできなくなるほどの衝撃に襲われ、手から離れた携帯は硬いアスファルトの上を滑った。
《ツギハオンナダ! プツッ――》
「やめろやめろやめろ……」
動くこともできず、地面にうずくまる。
ガクガクと震える身体。両耳を塞ぎ、叫び続けていた。
「キミ! しっかりしろ!」
「うぅぅうぅ……」
「おい!!」
うずくまる俺の耳から強引に手を引き剥がす男。トラックの運転手だ。
「もう救急車は呼んだのか!?」
俺は震えながら首を横に振る。
「なにやってんだ!」
運転手はすぐに電話をかける。
おもむろに小泉を見た……。
「う゛……、う゛えぇ゛ーーっ!」
俺は身体を折り、嘔吐した。
さっきはなんともなかったはずなのに、少し冷静さを取り戻した今、彼の変わり果てた姿を身体が受けつけない。
「あああ足がない! てて手も……カハッ! けけ敬太、俺どうしちまったんだよ!?」
飛び散った血で赤く染まった顎が揺れ、口からも鮮血が溢れ、うまく言葉を吐きだせていない。
「大丈夫だ、きっと助かるから! 大丈夫……きっと助かる……」
なんとか立ちあがり、絞りだすように言った言葉は、自分自身に言い聞かせるためでもあった。
が、しかし。
「ぁぁ˝ぁ˝ぁぁぁ˝」