ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ 【完】
「その友人は昨夜、亡くなりました。他にも、ふたり……」
「……フッ、バカバカしい! 娘となんの関係が?」
見るのを止め、俺の胸に突き返す。
「もう一度よく見てください! 投稿者の名前を」
両手で彼女の手を包み、再度目の前に持っていく。
「…………」
必死さが伝わったのか、たどたどしく指先を動かした。
「磨理子……」
「そうです。娘さんの名前です。これは単なるイタズラじゃありません。死んでいった3人の命が、それを物語っています。今日の夜には、別の友達が犠牲になるかもしれない……」
「それはつまり、娘が呪っていると?」
「……はい」
結局はこの言葉に行きついた。
母親は、落胆したように丸椅子へ腰をおろす。
追い討ちをかけるようだが、ここからが本題。
「画面の最後に、”助かる方法はただ一つ”と書かれていますよね?」
「ぇ、えぇ……」
「その方法を探しています。磨理子さんに近い人なら、それが、わかるかもしれないと思って」
「…………」
彼女は深く瞼を閉じて瞑想に浸りはじめた。
俺と沙奈は祈るように見守る。
――カチッ、カチッ、カチッ……。
秒針の音だけが響く。
「グスッ、磨理子はきっと恨んでいるのよね? あんな仕打ちを受けたら呪うのも当然だわ! あの娘の最期を見た私が、ン゛ッ、無念さを知っている私が、呪いを……止める? それじゃ、あの子を裏切っているのと同じよ!」
むせび泣き、震えていた肩が、今度は笑いをこらえて震える肩に変わった。
「探しているんだわ、事件に関わったすべての人間を……。辿り着くまで呪い続けたいのよ! フフフッ、そう、きっとそうよ!」
自分の娘が死んでもなお、常識を超えた存在で生きていたことに、母親である彼女は取り乱しているようだ。
その不気味な様子に、俺たちはただただ圧倒されてしまった。
「教えてあげましょうか? あの娘がどうやって死んだのか」
振り向きざま。
切実に、だが強い口調で、母親は語りはじめる。