イジワル王子と屋根の下
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「……」
夜、仕事を終え買い物袋片手に帰ってきた私の目の前には『203号室』と書かれたドア。
そして表札には『亀戸』の文字。
亀戸、瞬
それはひょんなことから同居生活をすることになった彼の名前で、彼と生活を始めてから半月が経った。
挨拶やちょっとした会話ならしてくれるようになった彼から知ったのは、東京生まれの東京育ち、普段は普通に働くサラリーマンだということ。
それ以外素っ気ない態度は相変わらずで、普段は物音一つたてないし、ごはんも別々だから一人だし…。
正直一人暮らしと変わらないといえば変わらない。