イジワル王子と屋根の下
(なのに家の中に異性がいるだけで緊張してる私って…!!)
ていうか何であの人は平常心なのさ!あ、異性とか思ってないからか。
何を言ってもどうせ、向こうからすれば私はキャンキャンうるさい犬でしかないのだろう…って自分で言ってて悲しい。
しかも何で表札が亀戸…。
いや、まぁ向こうの方が家賃多く出すしさ、私は住ませて貰ってる立場ですから!当然かもしれないですけど!
「…はぁ、」
ってここで一人で落ち込んでても仕方ない。早く家に入ろう…と、鍵を取り出すべくバッグを探る。
(あれ、鍵が見当たらない…)