イジワル王子と屋根の下

「邪魔」

「わぁっ！！」



そうドアの前でモタモタと鍵を探していると突然の後ろから響いた声に、ビクッと声をあげた。



「かっ亀戸さん！？いたの！？」

「人の前でモタモタ動いてんじゃねーよ。うぜぇ」

「うっ！？」



うぜぇって！ひどい！

亀戸さんはそう容赦無く言うと、ガチャガチャと鍵を開け部屋へ入る。それに続くように私も部屋へ入った。



「ていうか何で表札が『亀戸』なわけ！？私も家賃払ってるのに！」

「はぁ？お前自分の立場分かってんのか？お前は俺に住ませて貰ってる立場なんだよ。悔しかったら俺より家賃納めてから文句言えクソ犬」

「そ、そうだけどさ…」