イジワル王子と屋根の下
ドキ、ドキ…と鳴る心臓。触れそうに近付く顔に、逃げることが出来ずにいる。
けど、でも、その…私と瞬はただの同居人であって、こういう関係になるほど親密ではないのであって、嫌じゃないけど、でもっ…
(ダメッ…やっぱりダメー!!!)
「瞬!本当にちょっと待っ…「何本気にしてんだよ」
「…へ?」
その一言に一瞬瞑った目を開けば、瞬はいつも通りの顔で体を離す。
「え?…へ??」
「冗談だっつの、冗談。いちいち本気にしてんなよアホ」
じょ…冗談…
ってことは私、もしやからかわれた…?
「いちいち本気にするあたり、男慣れしてないのが丸分かりだな」
「……」
「それとも、本当にしてほしかった?」
ぽかんとする私に対しそうニヤリと浮かべる笑みは、相変わらず悪魔のような黒い笑みで…。
あぁ…もしや、じゃなくて確実にからかわれたわけで、バカにしてるわけで、
ただ単に、まんまと遊ばれただけで…
「っ~…この性悪男ー!!!!」
ドカッ!!
「いって!!」